縄跳びのすすめ

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小学生のころ、冬は縄跳びの季節だった。登校すると体操着で運動場に集合し、全校児童が合図とともにぴょんぴょん跳びはねる。寒さでむらさきになっている足や耳に縄が当たると飛び上がるほど痛かったのをよく覚えている。こんな季節に縄跳びをやらせるなんて、と当時は教師たちに恨みの目を向けたものだが、最近縄跳びをするようになって考えを改めた。縄跳びは全身運動なので割とすぐに身体が温まり、全身の血行が良くなる。冬の運動として最適なのだ。

縄跳びは何より手軽だ。数百円で購入できるロープがあればどこでだってできる。ジョギングのようにコースを考えたり、シューズを選んだりする必要はなく、ベンチプレスのように大げさな道具も必要ない。

そして縄跳びは効果的だ。ぴょんぴょん跳ねるのでまずふくらはぎに効く。数分間飛び続けていると手首と腕にも来るし、腕を支える肩、胸、背中にも来る。後述するヘビーロープを使えば、下手な筋トレより効率よく全身を鍛えることができる。有酸素運動なので心肺にも効き、全身の巡りが良くなる。

そんな魅力的な縄跳びだが、それではどのくらいやればいいのか。これについては、こちらの武田真治さんによる「運動不足を救う縄跳びの効果」にあるようにまずは連続100回を目指すのが良いだろう。ずいぶん低い目標のように感じるかもしれないが、これがけっこう難しい。最初はどうしてもひっかかるので、50回飛べたら次は60回、60回飛べたら70回を目指す、くらいのつもりで少しずつ記録を伸ばしていく。

100回飛べるようになれば、感覚がつかめてきているので、1分連続、2分連続、最後は3分連続を目指す。3分以上はふくらはぎなどへの負担が大きいのでおすすめしない。

3分飛べるようになったら、片足ずつ交互に着地する飛び方をおすすめしたい。ボクサーがよくやっているようにリズミカルに歩くように飛ぶのだが、思ったほど難しくないし、慣れるとこちらの方が足への負担が少なく、楽に飛べる。以下の動画のメイウェザーくらいになると、縄跳びだけでお金がもらえそうな気がする。

メイウェザーはさておき、ボクサーっぽく格好良く飛びたい方は以下の動画を参照されたい。英語だがナイスガイのシェーンが丁寧に飛び方を実践して見せてくれる。スキップで3分3ラウンド、これができれば引き締まった肉体は目の前だ。

ロープ選び

私が最初に買ったのは、上掲のアシックスのクリアートビナワだ。値段が手ごろで長さの調節がしやすく、軽いので足にペチペチ当たってもダメージが少ない。アマゾンなどで「スキップロープ」と検索すれば、より本格的なロープが出てくるので初期投資をきちんとしてモチベーションを上げたい方はそちらを試されたい。

3分を楽に飛べるようになった人におすすめしたいのがヘビーロープである。ボクサーなどの格闘家がウォーミングアップで使用する重量のあるロープで、500gくらいから重い物だと1.5kgの製品もある。縄跳びは上述したように全身運動だが、ヘビーロープを使うと手首、腕はもちろんのこと、胸、背中、肩、腹筋への負担が格段に大きくなる。重いロープの回転で体を持って行かれないように踏ん張らなければならないので、腹筋や背中に力を入れておかないときちんと飛べないのだ。

おすすめは以下のウィニングのF-66というロープだ。重量は400g。程良い重量があり、丈夫なのでアスファルト上で使っても問題ない。持ち手の内部にベアリングが入っていてスムーズに回転する。ジムなどでいくつかヘビーロープを試したが、個人的にはこの製品が一番使いやすかった。ロープ部分が硬いため、コンパクトにならないのが唯一の難点である。室内で使うなら同じくウイニングの革製スキップロープF-16も良いだろう。

縄跳びは短時間で高い効果を上げられる優れた運動だ。年末年始は肉が付きやすい時期。

縄を回し、脂肪を燃やそう。

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