ひと月の日数が31日以外の月(小の月)を覚えるための「西向く侍」を考えた人は天才だなあ、と時々思う。二、四、六、九で「西向く」までは思いつくが、十一を「士」にして「さむらい」と読ませるところがすばらしい。ひとしきり感心し、この偉業をなした先人に一杯捧げながらふと「ところで英語や中国語ではどうやって小の月」を覚えるんだ?という疑問にぶつかる。Wikipediaを検索すると、英語には「三十日は九月(Thirty days hath September)」というのがあるらしい。
Thirty days hath September,(三十日は九月、)
April, June, and [dull] November:(四月、六月、十一月)
All the rest have thirty-one,(残りは三十一日)
Except[ing] [for] February [alone],(二月は別よ)
英語圏のみなさま、ご苦労様です。にしむくさむらいは8文字です。さぞ我々がうらやましいことでありましょう。
さて、中国語はというと、語呂合わせっぽいのは見つからなかったけれど、気の利いた覚え方があった。
左手を握り、こぶしの凸凹を人差し指から順になぞり、凸が大の月、凹が小の月という風に覚えるのである。これは分かりやすい。1日本人なら「西向く侍」が一番覚えやすいと思うが、このこぶしを使った方法は言語に関係なく月の大小を知ることができる。英語圏の人間に教えたら受けそうだ。
- なお、私はこれまで知らなかったが、このこぶしを使った方法は日本でもポピュラーな覚え方だそうで。 [↩]